札幌大橋下流100mほど。
石狩川から,茨戸川上部湖盆に取水する。
完成したばかり(2010.04現在)。1年前たまたま通りがかった時には工事中で,なにをしているのか分からなかった。
川表ゲート概要。(電動ラック式; ゲートの径間,高さ : 4.0m x 3.0m x 1門)
川裏ゲート概要。(バランスウェイト式; ゲートの径間,高さ : 4.0m x 3.0m x 1門)
ちなみに,川表は石狩川側,川裏は茨戸川側。開閉方式をついでに書いたけど,それについてはよく分からない…
堤防の上には取水施設操作室が建つ。
茨戸川および札幌北部地区の水環境改善を緊急的に図る,とされる「清流ルネッサンスU」(茨戸川浄化対策事業)の"石狩川ルート"。
2010年6月から導水開始と予定されている。
「清流ルネッサンスU」は"石狩川ルート"のほか,2007年から導水開始された"創成川ルート",整備が予定されている"雁来ルート"(豊平川から取水,伏籠川経由)の3ルートで構成されている。
2009.04.09 |
2010.04.16 |
2010.04.16 |
2010.04.16 |
2010.04.16 |
2010.04.16 |
2010.05.05 |
2010.05.05 |
2010.05.05(川裏) |
2010.05.05(川裏) |
2010.08.02 |
2010.08.02 |
2010.09.22 |
2010.10.22 |
2010.12.25 |
2011.09.04 |
2011.12.19 |
2013.12.19 |
2015.11.23 |
2015.11.23 |
2015.12.13 |
2015.12.13 |
2016.08.22 |
2017.07.17 |
2010.05.05 石狩川の水位上昇。川表ゲートへの導水路にはおびただしい流木やゴミが浮いていた。大丈夫なのだろうか?
2010.05.22 前回に比べかなり水位は下がったが流木のたぐいは相変わらず。どうやら除去作業が始まったようで,取り除かれた流木類が積み上げられている。水路への流入防止フェンスもセットされたようだ。
2010.05.26 ゴミの除去作業はほぼ完了したようだ。導水開始を待つばかりか…
2010.06.01 札幌河川事務所に導水はいつから開始されるのかを問い合わせたのは5月19日。
その時点ではなんとも曖昧な返事だったので,まさか6月になったらすぐ始まるとは予想していなかった。
けれどもなんとなく気になって,午後1時ころ訪れてみた。
ちゃっかりゲートが開けられ,すでに水が流れていた。。。
これくらいのこと,教えてくれてもよさそうなものだけど。
いい加減な目測では,川表ゲート側でおよそ4〜50cm/s程度の流速と思われた。
2010.04.16 |
2010.05.05 |
2010.05.22 |
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2010.06.01 13:10過ぎ |
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川表ゲート |
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上下動により開閉
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川裏ゲート |
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アームの伸縮により回転して開閉 |
山口橋下の水路では,確かに上部湖盆から中部湖盆への流れが確認された。(13:30過ぎ)
が,観音橋下ではなんと,下部湖盆から中部湖盆へ向かってかなりの速さで逆流していた。(14:00過ぎ)
2010.06.06 札幌大橋を渡るときは,なんとなく寄り道したくなる。
この日はなぜかゲートが閉じていた(川表,川裏)。開閉はいかなる考え方に基づいているのだろうか。
そんなことには関係なく,太公望たちはのんびりと釣り糸を垂れている・・・@,A
念のため山口橋下を覗くと,ごく緩やかに逆流していた。(13:40過ぎ)
2010.06.25 川裏ゲートはこれまで見た中で最も傾いて勢いよく上部湖盆に流れ込んでいた。(a)
川表ゲートに向かおうとすると,いきなりガラガラと大きな音がしてゲートが下がり始めた。(c),(d)
3分ほどでゲートはすっかり閉じられ,水の流れは止まった。(e) (13:20過ぎ)
ゲート全開状態の (b) のみ 2010.06.08
2010.08.02 7/30の大雨による増水のおみやげなのだろう。フェンスの外側には大量のゴミが寄せられている。
この日はある程度水位が下がっているようだったが,ゲートは閉じられていた(川表,川裏)。
そろそろ開発局(札幌河川事務所)から水質浄化についての検証結果が公けにされてもいいのではないだろうか。
たまたま北海道開発局札幌開発建設部のホームページで,2010.08.04付け報道提供資料を見つけた。
・茨戸川の水環境の改善を図るために石狩川からの導水を開始します〜(PDF文書 376KB)
本年度の導水は,8/5から11/30までということらしい。
とすると,6/1からの導水はなんだったのだろう???
折りしも前日から台風4号接近の影響などで石狩川も増水。
この日たまたま行き帰りに通りがかった朝10:50ころ(雨)と夕17:10ころ(晴),いずれもゲートは閉じていた。
朝・川表,川裏; 夕・川表,川裏
6時間半ほどの間で,川表は約40cm水位が上昇したのに対し,川裏は約10cmの上昇。
運河水門も閉じていた。
(2010.08.12) |
2010.08.22 この朝も通りがかりに覗いてみた。ゲートは閉じていた(川表,川裏)。
川裏での水位は55cm程度。川表ですら65cm以下。
特段の高さではないと思うのだが導水は停止されている。よくわからない・・・
2010.09.18 15:00 いつ来てみても閉じているゲート(川表,川裏)。
水位は60cm以下。流さない樋門なら作らないほうがマシだと思う。
2010.09.22 13:00 まさか開かずの扉でもあるまいし…この日もたずねてみると…流れていた(川表,川裏)。
前回に比べて水位はほとんど変わらないのだが。流す基準(ルール)をつまびらかにしてもいいのではないか。
2010.10.01 10:20 水位はさらに下がって40cm台。しかし流されていない(川表,川裏)。
2010.10.22 16:20 川表ゲートの上に蓋をされてしまった。"覗くな!"ってことなのかな ???
川裏ゲートには蓋はなく,僅かに開いていて水は流れていた。
2010.12.25 11月末で導水を終えたと思われるゲートは,閉じたまま完全に凍結していた(川表,川裏)。
茨戸川上部湖盆もここから眺める限りではすっかり結氷している。
2011.04.24 融雪と降雨のため水位はかなり上昇。引き続きゲートは閉じられているため川裏の水位はさほどでない。
が,川表では標尺(量水標)が見えない。屈みこんでようやく見える。表裏で1m以上違うようだ。
ちなみにちょうどひと月前(2011.03.24)にはまだ氷結していて川裏水位とほとんど変わらなかった。
2011.09.03,04,07 大型でとってもスローペースな台風12号に伴う前線が停滞。全道的に大雨。石狩川も増水。
9/3 には川表の導水路はまだ溢れていなかったが,9/4 には河川敷が全面的に冠水していた。
川裏(茨戸川)はこの1日で30cmほど水位が上昇。ゲートは当然閉ざされている。
9/7 には石狩川の水位はある程度低下。それでも川裏とは6〜70cmほどの水位差が残っている。
2011.09.03
11:50 ころ |
川表全景 |
川表ゲート |
川裏ゲート |
■水位■
川表: 不明だが 2.2m程度ありそう
川裏: 約0.7m |
2011.09.04
12:50 ころ |
川表全景 |
川表ゲート |
川裏ゲート |
■水位■
川表: 約3.1m
ゲートでの地面の高さは約2.4m
川裏: 約1.0m |
2011.09.07
7:50 ころ |
川表全景 |
川表ゲート |
川裏ゲート |
■水位■
川表: 約1.4m
川裏: 約0.75m |
水位観測所のデータ
篠路 (石狩川 石狩川橋梁下流約80m地点) 9/4 ピーク値を 3.10m とし,ほぼ24時間高い水位が続く
茨戸 (茨戸川 茨戸大橋下流約40m地点) 9/4 4:00ころピーク値 1.06m を記録
2011.12.19 朝陽をとらえるべく,石狩川左岸川岸近くまで深雪をこいで進む。
川表ゲートの標尺脇では積雪50cmほどだったが… (降雪前の標尺)
2014.08.28 札幌大橋を撮るついでに久しぶりに覗いてみる。
川表ゲートは上がっているが,やはり蓋がされていて流れは見えない。
川裏ゲートは勢いよく流れている。水位はおよそ0.35m。
周囲は雑草が伸び放題。釣り人がつけたと思われる踏み分け道を,蚊に刺されながら歩く。デング熱がコワイ。
2016.08.22 20日から続く大雨のため石狩川が増水。それでも川表ゲートの標尺では,2011.09.04の水位より30cmほど低い。
2017.07.17 ミラーの謎
ここにはなんども訪れていながら,水路脇にミラーが立っていることにあらためて気づいた。
古いデータをひっくり返して探してみると,2010.08.22にはないが,2010.11.18には辛うじて端っこに存在する。
ということはかなり以前からあるわけだが,しかしなんのためのミラーなのだろう???
川表ゲートの下に立ってミラーを眺める。
ギョッ!な,なんと自分が映っているではないか。。。
そうか,そういう仕掛けだったのか。
当然ズームアップして遊んでみる。 |
「清流ルネッサンスU」の創成川ルート,雁来ルートは,経路は異なってもいずれも豊平川から取水し最終的には伏籠川に合流して観音橋の西の下部湖盆に流入する。
一方石狩川ルートだけは上部湖盆の最上流部に石狩川から導水される。
ということは,このルートの水は真勲別川を除く茨戸川の全流路を流れることになる。
シロウト考えで少し気になったのは,全流路の中に2ヶ所の隘路があること。
上部/中部湖盆を結ぶ水路と,中部/下部湖盆の境になっている観音橋下である。
過剰な水が導水された場合,これらの隘路がネックになるのではないか?
疑問の答えが見つかった。
河川環境総合研究所報告 第9号 2004年3月 『閉鎖性河口域茨戸川の水質機構特性と水環境保全策』
観音橋での流れの方向は実は中部湖盆→下部湖盆と定まっているわけではなく,石狩湾の潮汐によって順逆流を繰り返しているのだという。
その流量は-15m3/s〜+15m3/s。山口橋でもほぼ同じ傾向らしい。
石狩川ルートの導水量は2.0m3/sということだから,この程度ではさほど問題にならないということなのだろう。
ただそのほかにも,茨戸川に棲む生き物たち(および漁業)への影響とか,冬期の湖面凍結の変化とかも気になる。
水質が改善されるのは単純に嬉しいことではあるのだが。
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「清流ルネッサンスU」雁来ルートの通水式が11月8日に行われたとのこと。
11日,覗きに行ってきた。
取水するのは豊平川左岸,雁来大橋のやや下流にある雁来排水機場。
排水機場裏のプール?から導水ポンプ場のポンプにより汲み上げられて圧送される。
導水は地中の埋設管により伏籠川まで送られる。
吐口部は百年橋のやや下流の右岸に設置されている。
吐口を伏籠川の対岸から眺める。
まだ枝管の工事が行われていた。
通水されるのは5月から11月。
8日にはデモンストレーションで通水されたとのことだが,今年はもう流されないらしい。
(2014.11.11)
豊平川からの導水が勢いよく吐き出されている吐口部の光景を確認してきた。
吐口の真上から,吐口の対岸から,そして全景(左が下流方向)。
計画導水量は毎秒1.0m3ということらしいが,この流れがそれなのか素人には見当がつかない。
いずれにしろ伏籠川への導水なので,観音橋より上流の上部,中部湖盆の水質改善への寄与はあまり望めないのだろう。
(2015.06.28)
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