初代は,旧国鉄函館本線(上川鉄道)が開通した1898年(明治31年)に,対岸上川道路(国道)側の集落と結ぶために架橋されたとのこと。
両岸の岩に結わえた針金で吊った,なんともおそろしげな橋だったようだ。
2代目は,神龍土功組合によって1925年(大正14年)架設。神龍橋と名づけられた。
1938年(昭和13年)いまの形の吊橋となる。腐朽したりしてその後何度か改修,補強されている(昭和23, 32, 47, 54年など)。
最近では2000年(平成12年),高欄,木床板など改修。
吊橋部は3径間で78.8m。
音江から旭川方向へ向かうと,神居古潭トンネルの入口手前で左折し旧国道に入る。
カムイ・コタン(地名表示板)に沿って進むことになる。
旧道とはいえ十分な道幅で広い駐車場もあり,いまでもおみやげ屋が残っている。
吊橋を一度に渡れるのは100人まで,とある。それはクリアできたが,なんと冬期間は通行止になるらしい。
ここで諦めるのはどうにも未練が残る。おみやげ屋で聞くと,まだ通れるとのこと。嬉しい。
2008.12.01 |
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対岸(右岸)に渡りきると九条武子の歌碑がある。1927年(昭和2年)にこの地を訪れ,歌を詠んだということである。
さらに階段を登るとサイクリングロードに出る。(2012.08.30現在 まだ通行禁止)
国鉄函館本線のルートの変更(トンネル化)により廃線となった旧線路敷を利用したもので,1970年(昭和45年)に完成した。
1901年(明治34年)に停車場が設置され,1910年(明治43年)に建設されたとされる昔の神居古潭駅舎(遠景)・ホームも残っている。
ホームには神居古潭の説明板,駅名標,名所案内,サイクリングロード使用心得などが立つ。
サイクリングロードも,さすがに冬期間は走れない。
サイクリングロードの山側の崖には苔むした大きな岩に神居古潭幻想賦の歌碑が見られる。
夏に訪れると,雪に覆われた冬には見られなかった光景も現れる。
神居大橋の橋名板のある親柱の上には,いつも小鳥が止まっている。
九条武子の歌碑も深い緑に包まれて趣がある。
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2009.06.26 |
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秋,紅葉がやや進んだ神居大橋。神竜頭首工からこんなボートに乗って川下りに挑む若者たちもいた。
2009.10.12 |
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2010.08.07 |
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2010.10.02 |
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2011.10.20 |
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2012.08.30 |
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2013.10.02 |
2016.09.27 |
2016.09.27 |
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2017.08.06 |
2018.10.20 |
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2019.08.14(new) |
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現橋のわずか上流側の巨大な岩に,対になった大きな穴が残されている。
おそらくこれは,初代の吊橋で木製の主塔を立てた名残ではないかと思われる。
左岸下流側を見下ろすと,おう穴とも異なるいかにも人為的のような穴が並んでいる。
こちらは何の名残だろうか?
2016.09.27 この年8月,台風による石狩川の増水で七戸の吊橋,菊水12線の吊橋が崩壊したが,この吊橋は幸いにも無事だった。
2018.10.20 朝8時過ぎ,駐車場で休んでいると次々に若者たちの車が来る。
見ているとやおら大きなリュックを背負って神居大橋を渡っていく。
聞くと,ロッククライミング(近ごろ流行りのボルダリング?)をするのだという。
そんなの今まで全然知らなかったけれど,調べてみると対岸(右岸)に聳える神居岩(クッ・ネ・シリ)は注目の岩場なのだそうな。
ズームアップしてみたが,それらしい人影は見当たらなかった。
標高は233m。ハイキングコースにもなっているということなので,今度,登頂に挑もう。
2019.08.14 去年10月には気づかなかったが,神居古潭標柱の脇に文学碑”人生は旅路 夫婦は鉄路”が建てられていた。
”由来”によると,神居古潭駅が平岩弓枝原作の小説『旅路』の舞台になったのだそうな。(new)
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