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2010.08.17 公開
2018.11.01 更新
黒岳沢川は層雲峡温泉街を流れる石狩川の支流である。
最上流の黒岳橋(上流を望む)から,最下流の登山橋(下流・合流点を望む)まで,5つの橋が架かる。
黒岳と桂月岳の間に源をもち,平均26%(河床)という急勾配で一直線に駆け下りるのが黒岳沢川。
川というより,全体が滝に近いのかもしれない。
過去,幾度となく土石流による大きな災害をもたらした。
(1975年 ホテル一部倒壊,1980年 国道橋の橋桁ぎりぎりまで土砂が押し寄せる,など)
国有林からなる上流域は林野庁北海道森林管理局による治山事業
下流域は北海道開発局による砂防事業
として,互いに連携をとりながら進めているとはいう。
しかし長さにしてたかだか5km強の川。トータルに事業を展開してもよさそうに思えるのだが。
説明版によると,砂防事業の3本の柱は
@ 砂防ダム |
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砂防堰堤(堤高10m以上)
1989年 3基の副ダムをもつ黒岳沢川第1号砂防ダム完成 |
高さ22m |
A 床固工 |
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川を横断して設置される低い(落差の小さい)帯状の構造物
堤高10m以下の砂防ダムと理解しても間違いなさそう。
黒岳沢川第一号砂防ダムの下から石狩川への合流点まで11ヶ所に床固工が設置されている。 |
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B 流路工 |
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護岸工,床固工などを組み合わせ、河道を固定して渓流の氾濫を防止する工法
2001年 黒岳沢川l流路工完成 |
長さ600m |
ということらしい。
全体として層雲峡の景観との調和に配慮した構成とされている。
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2010.07.22 |
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2010.07.22 |
2010.07.22 |
朝陽橋 |
人道吊橋 |
m |
2001(H13).02 完成 |
橋名の由来は,層雲峡温泉街から望む右岸の山,朝陽山。
土石流として上から流されてきたのであろう巨石を用いた親柱が,フキの葉に囲まれていい雰囲気でもある。 |
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2010.07.21 |
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2010.07.23 |
2010.07.21 |
2010.07.21 |
2010.07.21 |
堰
国有林界より下流側に,黒岳沢川第1号ダムを最上部として,北海道開発局の砂防事業による砂防ダム,床固工が並び,
上流側には林野庁北海道森林管理局の治山事業による治山ダムが並ぶ。
■ 黒岳沢川に架かる5つの橋のそれぞれから上流の堰(床固工)を眺める
床固工は2基ずつ対になって構成されているようで,それが11ヶ所に設置されている。
登山橋から |
映月橋から |
朝陽橋から |
峡谷橋から |
黒岳橋から |
■ 黒岳沢川第1号ダム(砂防ダム)
1989(H01).02 完成
H= 22.0m
L=136.0m
ダム本体と,そのすぐ下流に配置された3基の副ダムとで構成される
■ 第1号ダムの上流の堰(かなり新しいもののひとつと思われる治山ダム=床固工など)を眺める
2008年(平成20年)3月現在,設置された治山ダムは103基,そのうち41基が土砂堆積によりすでに埋没してしまったという。
■ 黒岳ロープウェイから第1号ダムとその上流の治山ダムを見下ろす
□ 2012.09.02
□ 2013.09.01 前年に比べてかなり水位が下がっている。堆積土砂を浚渫,除石したものと思われる。
■ 北海道開発局による上空からの流路工全景 (ただしこの写真にはまだ朝陽橋が存在しない)
(2012.09.10 記)
赤石川
赤石川は黒岳沢川のひとつ上流に位置する石狩川左岸に注ぐ支流で,紅葉谷が有名。
層雲峡から紅葉谷に向かう途中,赤石川の支流九十九川に架かる九十九橋を渡る。
この橋には併行して数本の水管橋が架けられている。いずれも泉源から引かれた温泉水が流れる。
紅葉山散策路入口近くには,廃屋となった日赤病院脇にひっそりと「第七師団転地療養所建設記念碑」が立つ。
流れそのものがほとんど滝に近い赤石川沿いに,紅葉をたずねる。
2013.10.04 |
2013.10.04 |
2013.10.04 |
2018.10.21 久しぶりの紅葉谷散策。日赤病院は取り壊され更地になっていた。
赤石川は,この先かつらばしたもとで石狩川に合流する。
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