【いしかりガイド】
はまなすの丘の植物
2015.09.13 公開
2015.09.20 更新
■ はまなすの丘の植物の大雑把な分類
・砂丘部の海浜植物
・低地の湿性・水生植物
・川沿い,管理道路周辺に多く見られる帰化植物■ 海浜植物が生きる厳しい環境
強風,飛砂(砂の移動),塩分,日射(紫外線),乾燥,貧栄養,冬の低温・積雪
適応するために身につけた特徴
・分厚く光沢のある葉
・低い草丈
・砂に埋まれても伸びる地下茎
・深く長く広がる根
反面,植物間での生存競争には弱い? (高山植物との類似性)
逞しくもあり,ひ弱でもある■ 植物の種類 (はまなすの丘に限定して)
『ぐるっと案内』によると 約180種類
1989年 石狩川河口地域植物調査報告書
140種 (内 海浜植物 14種,湿性水生植物 30種,帰化植物 30種)
1990年 石狩川河口地域植物調査追加報告書
新たに発見 28種 (前年の調査と合わせると 168種)
2009年 石狩浜海浜植物保護センター調査研究報告第8号
”1989年以降に記録された石狩浜の植物種リスト”
291種 とされているが,この中には砂丘草原,海岸林,その他も含まれている
はまなすの丘=河口砂嘴 に限定すると 160種
■ 植生の連続性
波打際(汀線)から内陸へ向かって,強風,飛砂,塩分などの環境が変化するのに伴って
植物の種類や密度も連続的に変化する様相
それはまた,昆虫相,動物相の変化にも影響をおよぼす
<波打際近く> <安定した砂丘> <海岸林>
オニハマダイコン ハマナス カシワ
オカヒジキ ハマエンドウ
ハマニンニク ウンラン
ハマニガナ ハマハタザオ
ハマボウフウ イソスミレ
ハマヒルガオ エゾカワラナデシコ
コウボウムギ エゾカワラマツバ
コウボウシバ エゾスカシユリ
■ 主な帰化植物
広く全域に分布
ブタナ(タンポポモドキ),カモガヤ(オーチャードグラス),ナガハグサ(ケンタッキー・ブルーグラス),コヌカグサ
主として川沿い,道路沿いに分布
ムラサキツメクサ,シロツメクサ,テマリツメクサ,ヒメスイバ,メマツヨイグサ,オオマツヨイグサ,ハルザキヤマガラシ,セイタカアワダチソウ,オオアワダチソウ,ヒメムカシヨモギ,キショウブ,ユウゼンギク
イタチハギ,ポプラ,ハリエンジュ(ニセアカシア)
■ はまなすの丘に咲く花
はまなすの丘をふたつのゾーンに分けて紹介
石狩川河口自然情報共有マップ 参照
@ 木道ゾーン 木道および管理道路の周辺 ほんの少し歩くことができれば大丈夫
乾いた砂丘草原に育つ代表的な海浜植物の多くを無理なく楽しむことができる
A 湿地ゾーン 東屋の先に広がる湿地帯 多少健脚者向き (往復約2km)
木道ゾーンで見られる花々に加えて,ここでしか見られない湿性の植物にも出会える
ただしいずれも,帰化植物,およびススキなどの内陸性の植物は省く
はまなすの丘の景観については,ぜひこちらもご覧ください
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