粥 柱

風花は生まれたてです鳥瞰図
もう少しいい人でいる冬紅葉
羅臼よりメール一気に冬心地
百踏めば百の音する初氷
十二・八 エコバックの中の暗
見るたびに襖の数が増えていく
母いない母の家なり粥柱
髪切ってからの小春の人になり
菜箸の丈を揃えて芹なずな
外套を脱いだかたちに暮れにけり
昨日より今日の雪降り喪のハガキ
みずかきが残していった雪晴れ間
束の間のためらいそれも柚子の香に   
かくなれば懐手しかないものを
袋小路で紅ひいている雪女郎

2012年(平成24年) 氷原帯 企画同人 特別作品
 

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