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層雲峡本流林道 上川町・林道層雲峡本流線
地図
サムネイルをクリックすると大きな画像が表示されます。
2011.06.06 公開
2017.08.13 更新
2011年の課題だった層雲峡本流林道。
国土地理院の地形図によれば,これから先の石狩川源流には4つの橋 (音更橋,深雪橋,高根橋,天石橋) と2つの堰 (堰名不詳) が確認できる。
今年,これらの姿を捉えることができれば「石狩川の橋と堰」を尋ねる旅は大団円を迎える。。。はずだった。
が・・・5月に入り,いよいよ計画に取り掛かってみると,思いもよらない事態。
沼ノ原(上川町側)に通じる層雲峡本流林道及び扇沼山(美瑛町側)に通じる上俵真布林道・台地林道については、平成22年8月及び9月の豪雨被害により、 林道の決壊等により通行不能及び危険な為に引き続き平成23年4月1日以降も「通行止め」及び「入林禁止」といたします。問い合わせて見ると,5月から復旧工事にも取り掛かるので,車両はもとより,歩いての入林も禁止とか。
なお、復旧時期については未定です。
----- 北海道森林管理局 "沼ノ原及び扇沼山に通じる林道の通行止めについて"
今年はどうやら無理かもしれない。(2011.06.06)
2011.06.02 未練がましく,林道の入口の様子だけでも見てみようと国道273号を走った。
なんのことはない,高原温泉への分岐の入口ゲートでまだ冬期間通行止。
林道の入口までも行けずにここで引き返さざるを得なかった。
私の姿を見ていたシカはどう思ったかしらん?『鹿たないべさ』
2011.05月初め,上川中部森林管理署に問い合わせたとき,回答された状況はこうだった。
このときは本流林道についてだけ尋ねたので音更沢林道の状況を聞きそびれたのだが,こちらも音更橋が損壊するなどダメージが大きかったことを後で知る。
- 林道入口からおよそ3.1km地点で100mほど崩壊 (A地点)
- 林道入口からおよそ4km地点でも壊れている (B地点)
- これら,手前側2ヶ所については2011.05月から秋にかけて復旧工事を行う
- 終点近くでも壊れているが,奥のほうの工事はいつになるか不明
結局旧橋を撤去して架設し直すことになったようで,工事標識によると工期は2012年度いっぱい。
冬になれば深い積雪で仕事になりそうもない・・・
ということで,2011年は潔く?すっかり諦めた。
が,明けて2012年も工事車両が入るので危険だから通行禁止だという。
歳も歳だし来年まで待てない。また,来年には通行可能という保証もない。
日曜,祝日なら工事も休みに違いないと勝手に予測して,2012.09月初め,層雲峡本流林道の踏破を敢行した。
A,B地点は2011年度に復旧工事が完了したもよう。
さらに終点近くでは
そのほか
- 石狩沢林道の分岐点からおよそ300m地点 (C地点) で復旧工事完成(2011年度)
- 石狩沢林道の分岐点からおよそ1km地点 (D地点) で"路体消失",いまだに通行不能
という状況だった。
(2012.09.09 記)
A地点
施工延長
90.00m
平成23年度完成
起点側から
終点側からB地点
施工延長
20.00m
平成23年度完成
起点
起点側からC地点
施工延長
31.00m
平成23年度完成
起点側から
終点側からD地点
イキナリ通行止め
左から小沢が流入
林道を決壊して横断
右のクチャンベツ川へ
----- 北海道森林管理局 "平成25年度の登山等に関わる林道の通行規制をお知らせします"
2013年も林道工事中につき引き続き入林禁止。
しかし来年には通行止の解除が予定されているとのこと。
(2013.09.03 記)
2014.09.02 層雲峡本流林道は,今年6月27日からようやく通行可能という。
さっそく上川森林管理署に入林申請し,入林承認証の交付を受ける。
ただし,音更沢林道,石狩沢林道などはいまだに通行禁止ということだ。
町道・高原線から分岐する林道入口のゲートを開け,入ったらすぐにキチンと閉じて施錠する (わざわざ書くまでもない ^^; )。
前回(2012年)やむなく引き返したD地点では,沢からの水をクチャンベツ川に流す暗渠が施工されている。
さらに今回分かったのだが,D地点の先ものの50m弱あたりから100m以上にわたって林道が崩壊していたらしい(E地点とする)。
しかしE地点もすでに復旧工事が完成(2013年度),林道終点の沼の原風景林駐車場に着く。
この日は6台の先客(車)あり。皆さんは登山口から沼めぐりなどを楽しんでいるのだろう。
A地点
施工延長
90.00m
平成23年度完成
起点側から
終点側からB地点
施工延長
20.00m
平成23年度完成
起点側から
終点側からC地点
施工延長
31.00m
平成23年度完成
起点側から
終点側からD地点
暗渠施工
起点側から
沢側
クチャンベツ川側
終点側からE地点
施工延長
115.00m
平成25.10.31 完成
起点側から
途中1
途中2
途中3
終点側から
2016年8月
2014年9月,開通となった本流林道を遡って以来,すっかりご無沙汰続きだった。
ところが7月31日から,イキナリこのページへの閲覧が殺到する。
翌8/1には軽く50人以上のアクセスが確認された。
こんなプライベートなローカルHPではほとんどタマゲた出来事なのだ。
きっとなにかが起きているに違いない。
7/31,バケツをひっくり返したような豪雨により,本流林道はまたしても崩壊(路体流出)したのだ。
帰路を断たれた登山客10人はヘリコプターで救助されたが,車8台が沼の原駐車場に残されているという。
遅ればせながら,北海道森林管理局の9月21日付け報道発表資料によると上川中部森林管理署によると,本流林道のゲートから約1.2km(ということは旧音更橋よりも手前だ)の地点で200mほど林道路体が流出していることを確認している。(*)
林野庁北海道森林管理局では、8月8日から復旧作業を開始し、度重なる台風等の影響による数度の作業中断を挟み、9月16日に仮復旧が完了して翌9月17日に無事全車両8台を下げることができましたので、お知らせします。
とのこと。 (2016.11.08 記)
なお、今後も一般の車両は通行できません。
が,31日以降ずっと悪天候のためそれより奥の状況(林道橋も含めて)はつかめていないとのこと。
ヘリによる上空からの写真では少なくとも3ヶ所,林道が崩壊しているらしい。
当然現段階では復旧のメドは立っていない。
ちなみに,前回(2010.08.24)の豪雨と,今回(2016.07.31)の豪雨を,石狩橋と末広橋の間にある石狩平水位観測所のデータと,高根橋脇に設置された沼の原雨量観測所のデータで比較してみた。
これらのデータを見る限りにおいても,今回の豪雨は2010年8月を上回るとんでもないものだったことがわかる。
* 層雲峡ビジターセンターHP ビジター山だより 2016-08-01 12:30 の記事にある写真がそれだと思う。
写真の奥が上流側。林道は石狩川の左岸を走っている。
川はこのあたりで大きく流れを右に変える。
その蛇行の外側にあたる林道が激流の直撃を受けて削られたものと思われる。
2016.09.01
その後問い合わせたところでは,道路の損壊のほか沼の原橋にも洗掘などの被害がでているらしい。
しかし今年の豪雨はそれでおさまってはくれなかった。
8月に入って立て続けに4つの台風が連続して襲いかかった。
7/31 に匹敵する大雨,増水が短期間のうちにさらに4回も繰り返されたのだから,ただごとではすまないような気がする。
2017.08.082017.08.08
立ち寄る。
災害復旧工事中だったが,行けるところまで行ってみようと,歩いて林道に踏み込んだ。
白雲橋を過ぎてすぐに現場事務所がある。
そしてその掲示板には,「林道上にヒグマ出没,移動は車で」とのこと。
たちまち退却することとなった。
石狩川の橋と堰 |