北の地での露地植えとしてヒガンバナにつきあい続けて17,8年になる。
遅ればせながらやっと分かってきたことがいくつかある。
■ 株(球根)は寒さには意外と強い。石狩の冬のシバレにも決してへこたれない。
■ 花はなかなか咲かない,ほとんど咲かない。とはいえ,絶対に咲かない,というほどの頑なさではない。
■ 花後,というか,咲いているうちから,10月に入ると葉っぱの芽が出て茂りはじめる。ここからが問題なのだ。
北海道では,当たり前だけど雪が降る。降ってもすぐ解けるくらいの雪だったら,葉っぱは生育して大きくなる。
■ しかし北海道では11月12月になると必ず根雪になり,翌年3月4月まで雪に覆われる。
ヒガンバナが10月から葉を茂らすということは,冬の間も陽光を期待しているからだ。株を大きくして来年の花芽をつけるためにせっせと光合成する。
それが積雪地(北海道のみならず本州の一部でも)では雪に閉ざされて冬期間の数ヶ月光合成がまったくできない。致命的だ。
寒さには強いので枯れることはないが,花は咲かない,ということはここに起因しているものと思われる。
■ 結局のところ,翌年たくさんの花を期待するためには,10月伸び始めた葉っぱに思い切り陽光を当て,そして思い切り施肥することに尽きるのだろう。
■ もちろん春,雪が解けて顔を出す越年した葉っぱもそれなりの働きをするだろうから,4~6月の施肥も怠ってはいけない。(これは付け足しだ) |