【いしかりガイド】
俳 句 ロ ー ド
2015.07.30 公開
2024.10.31 更新
■ 俳句ロード
石狩尚古社など,幕末から俳句が盛んだった
弁天歴史通りを中心に句碑が建ち並ぶ■ 弁天歴史公園の石碑
井上 伝蔵
俤の眼にちらつくやたま祭
有馬 朗人 元・東大総長,文部大臣
先駆けのはまなすの芽の真紅
高浜 年尾 高浜虚子の長男,正岡子規が名付け親
わが橇の馬が大きく町かくす
嶋田 一歩 産婦人科医,元札幌ホトトギス会会長
石狩の冬が近づくポプラかな
嶋田摩耶子 ホトトギス同人
山笑ひ海ほほゑんでゐる日かな■ 弁天歴史通りに沿って並ぶ木碑
木碑には旧石狩町役場庁舎の梁が用いられている
巌谷 小波 児童文学者・小波から石狩尚古社の中島氏に贈られたもの
秋の川幾代の木々も浮はしむ
遠藤寛太郎
河口灼け鮫弁天は御簾上げよ
「俳句のまち~いしかり~」俳句コンテスト 金賞 / 天位 受賞作品
2024(R06) けあらしや鮫様棲むといふ大河 (石狩市 中村幸広) (new)
2023(R05) 太古より波は打ちつけ浜防風 (千葉県船橋市 丸山直人)
2022(R04) 雪解田に映る蝦夷富士球子の絵 (岩内町 江口和江)
2021(R03) あい風やカムイチェップの海さわぐ (石狩市 小玉富士子)
2020(R02) 大夕焼け明日またねとハイタッチ (札幌市 坂本直子)
2019(R01) 生簀に烏賊放ち朝市はじまりぬ (岩内町 松本きよし)
2018(H30) 巻き上ぐる網のずしりと初鰊 (石狩市 畑中貴子)
2017(H29) 砂嘴統ぶる石狩灯台雲の峰 (石狩市 樋口 博)
2016(H28) 無辜の民祀る灯か水芭蕉 (札幌市 島 泰)
2015(H27) 望来の夕陽ふくらむ花野かな (岩見沢市 石井国夫)
2014(H26) 玫瑰やひねもす風の鎮魂歌 (札幌市 藤林正則)
2013(H25) 実玫瑰つぎつぎ灯る岬かな (札幌市 藤林正則)
2012(H24) 行く船が港に残す盆の月 (石狩市 小玉富士子)
2011(H23) 石狩の鮭が鮭押す河口かな (北広島市 水口 茂)
2010(H22) 一太刀の光を海に雷鳴す (北見市 松平知子)
2009(H21) 満潮の卯波河口を押し返す (浜頓別町 高橋北秋)
2008(H20) 炉明りや八角といふ魚の貌 (札幌市 太田 潮)
2007(H19) 雪解川響きて大地呼び覚ます (兵庫県神戸市 鈴 清女)
2007(H19) 河原とは風棲むところ実はまなす (小樽市 三浦 敏)
2006(H18) 海昏れて雁が音を待つ空の色 (札幌市 岡澤康司)
2006(H18) 玫瑰や海に向きたる漁夫の墓 (松前町 川内谷弘美)
2005(H17) 湿原の風に帆を張る水芭蕉 (札幌市 服部 収)
2005(H17) 盆唄の途切れ途切れて風に乗り (羅臼町 竹内日奈)
木碑はやがて朽ちて倒れる。改めて立て直されるということはない。
句碑に対峙する人は・・・
句を詠みたいのであって,必ずしも書を愛でたいわけではあるまい。
読めない書体で書かれても,凡庸な私などは戸惑うばかりでしかない。
2016(H28) 代々の金賞,天位受賞作が木簡の形で運上屋棟展示室に陳列されることになった。
■ 催しの予告
いしかりガイド・目次 |