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河口砂嘴の地形変化 - 総集編
(B) 石狩砂丘の堆積速度
2015 - 2017 |
2017.11.26 公開
2018.07.12 更新
■ 公開にあたって
砂嘴の地形は浸食と堆積の繰り返しにより変動します。浸食は海の波浪や川の激流が原因なのでわかりやすいといえます。一方堆積は漂砂と沿岸流,そして打ち上げられた砂の挙動によるものなので見えにくいものがあります。また汀線(砂浜)がどれだけ広がったかという平面的な側面とともに,背後の海岸砂丘の高まりかたの度合いという垂直的な側面で捉える必要があります。
平面的な地形変化については2009年以来GPSロガーを携行して河口砂嘴先端の地形調査を続けてきた結果(の一部)を『(A) 先端部の季節的変化』にまとめて公開しました。
今回はやや趣を変えて砂丘の垂直的な地形変化について考えてみることにします。ベースになったのは『石狩川河口での遭遇』ページの”賞味期限サンプル”で報告した内容(1,2,3)です。この調査を思い立ったのは2015年末なのでたかだか2年にしかなりません。GPSロガーによる調査に比べてもととなるサンプル数が決定的に少ないという弱点はありますが,大目に見てやってください。
どちらにしても,どこかから資金を調達してくるという才覚も協調性も持たない零細な年金生活老人がお金のかかる調査などできるわけもありません。お借りしたのは,人間の力を遥かに凌ぐ自然の猛威の力です。浜崖が激しい浸食を受けると,海側でも川側でも同じように鋭利な刃物で削ぎ落とされたかのような切り立った垂直に近い壁状の崖になることがしばしばあります。
注意深く見ていると,切り立った崖の壁面からなにやら顔を覗かせるものがあることに気づきます。過去に投棄されて長い間砂に埋もれていたものたちが,浸食により崖が後退することで顔を出すのです。ペットボトルや空き缶,あるいは食品の外装などですが,これらから運よく賞味期限(あるいは製造年月)を読み取ることができれば,おおよそどれほどの間埋まっていたかを知ることが可能です。さらに発見された時の地表からの深さを測れば砂の堆積速度を推定することができるでしょう。
これまで取得したサンプル22ヶから砂の堆積速度を考えてみたのがこのページです。ただし崖は高いところでは4m近くもあり埋まっていた深さを測るのは至難の業,誤差が大きいのは否めません。またサンプルからきちんと賞味期限を読み取れたとしてもそれは投棄された日付と必ずしも一致するものではありませんので埋まっていた期間は年単位,そこでも誤差が侵入します。したがって数値はあくまでも大雑把なものであるということを予めお断りしておきます。
サンプルを取得できるポイントについては,すでにお気づきかと思いますが気まぐれな自然の猛威に100%おまかせで,調査する側の希望などまったく忖度してはくれません。結局この2年間でサンプルを取得できたエリアは下図(全体図)の3ヶ所(A,B,C)だけでした。
今後も体が動く間に浜崖の浸食が見られてサンプルが得られれば,データを追加していきたいと思っています。
(2017.11.26) |
■ 全体図,エリア図
全体図 (2017.12.07 更新)
(どの画像もクリックすると拡大表示) |
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Aエリア
先端から1400〜1500m南西,石狩灯台近くの海沿いの浜崖エリア
サンプル取得期間 : 2015.12.24 - 2015.06.16
Bエリア
ほとんど先端,石狩川河口直近の川沿いのエリア
サンプル取得期間 : 2016.09.04 - 2016.10.22
Cエリア
あずまやからの中道の突き当り(T点)と先端との中間あたりの海沿いの浜崖エリア
サンプル取得期間 : 2016.09.30 - 2016.11.11
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サンプル取得ポイントは マークで示してあります。
Aエリア
Google earth の過去イメージを参照すると,2003年,2004年当時のこの近辺の浜崖ラインはAエリア図の2009.05.21のラインとほとんど変わらない。したがってサンプルポイントはいずれも浜崖(=砂丘の最前線,フロント)の風下側の安定した後背砂丘上にあったものと考えられ,埋まっているサンプルも1900年代のものがあっても不思議ではない。
この近辺は2009年から2010年にかけての冬に強い浸食を受け浜崖は2014.10.07のラインまで後退する。
2011年,2014年の冬にも波に侵され立入禁止柵が崩落したりしたが崖の後退はごく僅かだった。
しかし2015年初冬以降の浸食はすさまじく,ところによっては一気に15m以上削られて崖が2016.03.08のラインまで後退した。
2015.12.24 最初のサンプル(マルちゃんDNAソーセージの外装)を発見。
翌2016年3月以降次々にサンプルが取得された。
Bエリア
2012年4月末,石狩川の融雪増水により河口近くが浸食されBエリア図の2012.05.13のラインまで後退。
2012年の夏を通して川岸の汀線はこのあたりから動かない。晩秋以降汀線ラインはようやく川側へと膨らみはじめる。
したがってここで投棄されたサンプルが砂に埋没するのは2012年10月以降に限られる可能性が大きい。
2016年2〜3月川岸は川の中央へと大きく張り出すが,4月の融雪増水で削られて5月以降は2016.08.01のラインあたりで安定していた。
しかし8月中旬以降,北海道を3つの台風が連続襲来,その都度石狩川は大増水して激流が河口を浸食した。
2016.08.24の汀線は奇しくも2012.05.13のラインと部分的にかなり重なっている。
これにより川岸は高さ2m近い切り立った崖となり,多くのサンプルが顔を出した。
Cエリア
2009年,2010年,ふた冬続けて激しく浸食を受け,浜崖はCエリア図の2009.05.21のラインから20〜25m後退。
その後は安定して2012.05.09のラインが維持され現在もほぼ変わらない。
浜崖直下まで根こそぎ波にさらわれた後,2011年春以降はオニハマダイコンなどをはじめとして徐々に植生が回復。
2012年,汀線は安定するが植生はまだ少ない。砂浜上に投棄されたものの定着は難しいかもしれない。
2013年にはかなり植生の進出が目立ち,その後ぐんぐん広がった植生限界は2014.11.01のラインまで及ぶ。
したがってここで得られるサンプルは早くて2013年ころからのものと考えられる。
しかし2016年1月以降一気に浸食局面に転じ,浜崖先端から南西に向かってせっかく進出していた植生がはぎ取られる。
ただ,旧浜崖(2012.05.09)ラインまで浸食されることはなく,新たな植生限界(2017.03.08)がやや前進した浜崖となっていまのところ定着。
ここでのサンプルは植生限界が後退していく過程で顔を出した。
(2017.11.27)
■ サンプルデータ
Aエリア
ポイント |
発見日 |
品名 |
分類 |
賞味期限 |
Y (y) |
D (cm) |
D/Y (cm/y) |
備考 |
a |
2015.12.24 |
マルちゃん DHAソーセージ |
外装 |
2003.12.11 |
12 |
30 |
2.5 |
|
b |
2016.03.27 |
GEORGIA ORIGINAL |
スチール缶 |
2004.08.14 |
12 |
30 |
2.5 |
|
c |
2016.04.12 |
JT Roots |
スチール缶 |
2004.02.10 |
13 |
50 |
3.8 |
|
d |
2016.04.16 |
KIRIN Mets |
ペットボトル |
1997.10.27 |
19 |
100 |
5.3 |
|
e |
2016.05.12 |
烏龍茶 |
アルミ缶 |
2004.07.03 |
12 |
50 |
4.2 |
|
f |
2016.05.17 |
GEORGIA |
スチール缶 |
1980.09.24 |
36 |
110 |
3.1 |
疑義 |
g |
2016.05.19 |
Asahi スーパードライ |
アルミ缶 |
1998.03 |
19 |
100 |
5.3 |
|
h |
2016.06.16 |
CHOYA ウメッシュ |
アルミ缶 |
1997.06 |
19 |
120 |
6.3 |
|
平均 |
|
|
4.1 |
|
Bエリア
ポイント |
発見日 |
品名 |
分類 |
賞味期限 |
Y (y) |
D (cm) |
D/Y (cm/y) |
備考 |
a |
2016.09.04 |
Coca Cola |
アルミ缶 |
2013.0?.?? |
3 |
50 |
16.7 |
|
b |
2016.09.04 |
VAAM |
ペットボトル |
2013.12.08 |
3 |
65 |
21.7 |
|
c |
2016.09.04 |
極ZERO |
アルミ缶 |
2014.04 |
3 |
65 |
21.7 |
|
d |
2016.09.12 |
natchan! |
ペットボトル |
2014.04.?? |
3 |
60 |
20.0 |
|
e |
2016.09.20 |
マルちゃんしょうゆ味ラーメン |
外装 |
2012.08.09 |
4 |
70 |
17.5 |
疑義 |
f |
2016.09.30 |
ストロングゼロ |
アルミ缶 |
2013.11 |
3 |
80 |
26.7 |
|
g |
2016.09.30 |
GEORGIAカフェオレ |
ペットボトル |
2013.12.29 |
3 |
70 |
23.3 |
|
h |
2016.09.30 |
Qoo |
ペットボトル |
2013.01.22 |
4 |
80 |
20.0 |
|
i |
2016.10.22 |
GEORGIAコクのブラック |
アルミ缶 |
2014.05.04 |
2 |
50 |
25.0 |
|
j |
2016.10.22 |
十六茶 |
ペットボトル |
2015.01.18 |
2 |
20 |
10.0 |
疑義 |
平均 |
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20.3 |
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Cエリア
ポイント |
発見日 |
品名 |
分類 |
賞味期限 |
Y (y) |
D (cm) |
D/Y (cm/y) |
備考 |
a |
2016.09.30 |
キリンガラナ |
アルミ缶 |
2013.07.22 |
3 |
35 |
11.7 |
|
b |
2016.10.11 |
TEAS' TEA |
ペットボトル |
2014.03.02 |
3 |
40 |
13.3 |
|
c |
2016.10.11 |
三ツ矢サイダー |
ペットボトル |
2014.02.09 |
3 |
50 |
16.7 |
|
d |
2016.11.11 |
胡麻麦茶 |
ペットボトル |
2014.02.12 |
3 |
30 |
10.0 |
|
平均 |
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12.9 |
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【補注】
●1 各ポイントの位置は上記各エリア図を参照してください。
●2 各サンプルが発見されたときの状況については『石狩川河口での遭遇 No.071〜080』ページを参照してください。
具体的には,Aエリアについては ここ,
B,Cエリアについては ここ,です。
●3 賞味期限列で 緑字表記のものは,製造年月日です。
●4 Y列は,発見されるまで砂に埋まっていたと推定される年数です。
賞味期限が4月以前のものについては,この年(つまり1〜4月)に投棄されたものとは考え難いものがあります。
したがって投棄されたであろうその前年から発見年までの年数をYとしました。
●5 D列は,発見されたときの地表からの深さ(cm)です。
●6 D/Y列は,単純に深さを年数で除した値で,年平均の砂の堆積速度(垂直方向)と解釈します。
【データについての疑義】
疑義ありデータをポイント列で 赤字表記 してあります。
▼1 A-f このサンプルだけがほかのサンプルに比べて異常に古い賞味期限(実際には製造年月日で1980年)です。
しかも17,8年後の賞味期限のサンプルとほとんど変わらない深さで発見されています。
よってこのサンプルについては大きな疑義が残ります。
このデータを除外すると,Aエリアの年平均D/Yは,4.3 cm/y
▼2 B-e 2012年8月の賞味期限のものがこの位置で捨てられて埋まっていることに疑義があります。
さらに,カップ麺ではなくインスタントラーメンの外装なので,ここで茹でて食べられたかとなるとおおいにアヤシイ。
おそらく川に流されてきたか,風に飛んできてここに埋まったものでしょう。
このデータを除外すると,Bエリアの年平均D/Yは,20.6 cm/y
▼3 B-j ほかのサンプルと比べると,年平均堆積速度がかなり小さい。
やや離れた位置で発見されているので,位置に規定される堆積のパターンが異なるものと考えられます。
B-e に加えてこのデータも除外すると,Bエリアの年平均D/Yは,21.9 cm/y
とはいえ,深さも年数も実は大雑把なので,データの精度は必ずしも高いものではありません(有効数字は小さい)。
これらの疑義ありデータを除外した値(年平均D/Y)も,表にある単純な平均値と比較してほとんど有為な差はないことに気づきます。
【謎】
■1 Aエリア A-f を除く 7ヶ のサンプルについて
不思議なことに得られたサンプルの賞味期限は,2003,2004年(a,b,c,e)と,1997,1998年(d,g,h)とのどちらかに限られています。
なぜなのかはさておき,それぞれの群について別個に年平均D/Yを算出してみました。
2003,2004年群 3.3 cm/y
1997,1998年群 5.6 cm/y
と,堆積速度の違いが明白です。
このデータ上では,2003,2004年を境にして,それ以後よりもそれ以前の方が堆積速度が大きいことをものがたっています。
単純な計算では,1997,1998年から2003,2004年までの6,7年の間の年平均D/Yはおよそ 10 cm/y にもなることが分かりました。
それが何故なのかは解明できませんが,少なくとも,堆積速度は年によって,あるいはある程度の幅をもった年代によってかなり異なるのではないかということが強く示唆されます。
■ とりあえずのまとめ
エリア |
注釈 |
ポイント |
D/Y (cm/y) |
A |
f を除く全部の平均 |
|
4.3 |
|
2003〜2004年群の平均 |
a,b,c,e |
3.3 |
|
1997〜1998年群の平均 |
d,g,h |
5.6 |
B |
e,j を除く平均 |
|
21.9 |
C |
全部の平均 |
|
12.9 |
位置によって堆積速度が異なるということは容易に予想できたことだが,これほど違うということには改めて驚かされる。
しかも位置のみならず年によっても当然異なるということは,Aエリアの結果からも見て取れる。
位置について
A,B,C の各エリアが位置についてそれぞれまったく異なる特質を持つ地点だったということは予期しない幸運だった。
Aエリアは,浜崖より数mないし十数m後方の既成砂丘上の後背地。
Bエリアは,浜崖より前方で,ほとんど河口近くの川沿い。
Cエリアは,浜崖より前方で,崖から下りた植生が海側へと前進を試みている地点。
既成砂丘上では,卓越北西風で運ばれる飛砂が鉛直障害物となる浜崖で植生により捉えられて堆積し,浜崖頂部がより高く成長する様子は容易に観察される。風下の堆砂量は次第に減少することにより,浜崖の後ろには徐々に低くなる傾斜面が形成される。
Aエリアは,比較的安定した浜崖の後背地であったために堆積速度も小さかったと考えられる。
Bエリアは川沿いでも河口に近いため,卓越北西風は植生の密な砂丘草原ではなく,まばらな砂嘴先端をから吹くので飛砂も多い。さらに,夏季の南東風により川岸からの飛砂の供給/堆積も多いものと考えられ,夏冬通しての相乗効果でこの近辺の堆積速度は大きくなるのかもしれない。
Cエリアは卓越北西風により浜から吹き上げられた飛砂が障害物である浜崖の前で吹き溜まるには好適な位置で,さらに進出した植生が密であればあるほど砂を捉えられて堆積速度が増加するものと考えられる。
こうして砂丘が平面的にもいったんは成長するものの,波浪により再び浸食を受けることになる。
(2017.12.01)
■ 追補@ 浜崖頂部,および後背地における堆積速度の考察
中道(全体図参照)の突き当りの崖をT点と名づけて定点観察を続けている。
T点の崖が浸食されて切り立った壁の側面に,厚さ10cm,幅150cmほどの砂利の層が現れることがある。
(『石狩川河口での遭遇』ページ”異質な地層”参照)
投棄されたサンプルとは異なるが,たまに顔を出すT点の砂利の層で堆積速度を考えてみる。
2010年12月のケースと2017年3月のケースについて考えてみる。
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2010.12.28 |
拡大 |
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2017.03.08 |
拡大 |
中道が造られたのは1991年。
はまなすの丘公園が造成された際,あずまやから海岸へと砂嘴を横断するダスト舗装の散策路として整備された。
T点近傍は,2009年から2010年12月にかけて激しい浸食を受け,2年間で20mほども浜崖が後退した。
その結果,ダスト舗装路に敷き詰められた砂利の層が現れた。
砂利層の出現に目を疑ったのだが,当時堆積速度の問題意識は情けないことにほとんどなかった。
地表からの深さ 50〜60cm というのも目測でいい加減なのだが,いまとなってはその値を使わざるをえない。(60cmとする)
2011年以降はしばらく安定していたのだが,2017年1月ころからふたたび浸食されて切り立った崖になり砂利層が再び現れた。
2017年3月の地表からの深さは約100cm。(2010年12月からこの日までの間に 40cm 堆積したとみなしうる)
ただし浸食による後退はごく僅かだったので浜崖の位置はほとんど変わっていない。
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発見日 |
埋まっていた期間 |
Y (y) |
D (cm) |
D/Y (cm/y) |
Ta |
2010年12月 |
1991年から2010年まで |
19 |
60 |
3.2 |
Tb |
2017年03月 |
1991年から2016年まで |
25 |
100 |
4.0 |
Tc |
2017年03月 |
2010年から2016年まで |
6 |
40 |
6.7 |
ここで重要な点。
1] Ta の期間(2009年まで)は,少なくとも20m以上浜崖後方の砂丘上の後背地だったということ。
上の3つサンプルエリアでいえば,Aエリアに相当する。
2] Tc の期間(2010年以降)は,一転してずっと浜崖頂部(砂丘フロント)にあり続けたということ。
堆積速度(D/Y)は,後背地だった期間に比べると2倍以上になっている。
3] 期間を問わず一貫して,中道にあったということ。
頻繁に観光客に歩かれることは,砂の堆積を妨げる要因になったと考えられる。
結果 手前味噌ではあるが,浜崖頂部,あるいは浜崖後背地における堆積速度について,Aエリアにおけるまとめとの間に整合性が認められるのではないだろうか。
(2017.12.03)
■ 追補A 浸食されてできた崖直下で発生する特異現象
【1】 崖の崩落
浸食されてできた崖は極めて脆弱で自然に崩落することがしばしばである。
その結果崖下には崩れ落ちてきた砂と植生が大量に堆積する。
その後落ちた植生が崖下で根付き芽生える姿もよく目にする。
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2017.11.13 のケース |
【2】 大量の吹きだまり
根こそぎ波にさらわれてできた切り立った崖は卓越北西風に対してほぼ直角に向き合う形の鉛直障害物となる。
風で運ばれる飛砂は瞬く間に崖下に吹きだまることが普通に見られる。
2010.12.21 |
2011.03.28 |
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左は,追補@と同じくT点での観測画像。
2010.12.21 高さ120〜130cmほどの崖だった。
2011.03.28 頂部数10cmを残して,崖下は緩傾斜する砂に被われていた。
崖直下ではたかだか3ヶ月間で1mちかく砂が堆積したことを示している。 |
ここで重要な点。
1] 浸食により生成された崖の自然崩落,崖下への砂の吹きだまりは,海側のみならず川側でも観察される。
上の3つサンプルエリアのうち,BおよびCエリアに共通する。
2] 崖が生成された後の1年間の堆積量は,それ以降に比べて極端に大きい場合がありうる。
3] 推論ではあるが,2年目以降については植生がある程度進出することによって砂も捉えられて堆積していくものと思われる。比較的安定した年単位の堆積量を得られるのは2年目からということになるのだろうか?
(2017.12.07)
(未完) なんもかんも忘れっぽくなってるくせに半分遊びながら作業していますので,更新が遅々として進まない可能性も大ナリです。
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